
鋳巣(ちゅうす)は、ダイカスト製品の内部などに生じる空洞です。主な発生要因には、空気・ガスの巻き込みと、金属が固まる際の凝固収縮があります。気密性が求められる部品では、鋳巣が漏れにつながる場合もあります。本記事では種類ごとの原因と対策、弊社の記事で紹介している品質確認の方法を解説します。
帝産大鐘ダイカスト工業が運営する薄肉・高精度ダイカスト 開発センターでは、お客様の技術課題、生産や調達に関するお困りごとを一緒になって解決に取り組みます。当社では高品質・コストダウン・製造リードタイムの短縮といったメリットを提供するために数々の技術提案も豊富にございます。アルミダイカストの技術を使って製品の軽量化を実現したいとお悩みでしたら、お気軽にご相談ください。
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鋳巣(ちゅうす)とは
鋳巣(ちゅうす)とは、鋳造物の内部に空洞が発生する現象で、代表的な鋳造欠陥の一つです。対策をせずに放っておくと、表層にまで空洞が発生してしまい、組付け完成時に、エアーリーク、オイルリークに繋がり、製品として使い物にならなくなってしまう恐れがあります。
鋳巣の原因

鋳巣の原因は様々ですが、特に原因として考えられるものは下記のものがあげられます。
- 高速で溶湯がキャビティ内に射出される為に、射出スリーブ内、或い金型内の空気がキャビティ外に排出できずダイカスト内に巻き込まれて発生
- チップ潤滑剤あるいは離型剤の油成分が高温の溶湯に接してガス化し、ダイカスト内に巻き込まれて発生
- 型温が低い場合やエアーブローが不足した場合などに外冷水が金型に残り、ガス化してダイカスト内に巻き込まれる為に発生
ガスに由来する鋳巣では、射出時の空気の巻き込みや離型剤などから発生したガスが要因になります。一方、ひけ巣は凝固収縮に由来するため、発生位置や形状も確認して原因を切り分けることが重要です。排気、溶湯管理、金型温度、肉厚形状などを総合的に確認します。
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鋳巣の種類と主な原因
鋳巣は、発生原因や大きさによって確認すべき項目が異なります。主な種類を整理します。
| 種類 | 主な特徴 | 対策を考える際の確認点 |
|---|---|---|
| ひけ巣 | 凝固収縮によって生じる空洞 | 肉厚の偏り、凝固と溶湯補給 |
| ブローホール | 気体に由来する比較的大きな空洞 | 空気の巻き込み、ガス発生、排気 |
| ピンホール | 比較的小さな空洞 | ガスの混入、溶湯の状態 |
鋳巣には、下記の3つの種類があります。
- ひけ巣
- ブローホール
- ピンホール
それぞれ順番にご説明します。
種類①:ひけ巣

ひけ巣とは、鋳造の肉厚部や急激な肉厚変化が生じた部分の内部に発生する空洞です。比較的大きく、複雑な形状をしていることが特徴です。ひけ巣は、金属が液体から固体になるときに体積が減少する「凝固収縮」と呼ばれる現象によって発生します。
そのため、溶湯が凝固する際に、凝固収縮する体積分の金属を補給することでひけ巣の発生を防げます。しかし、補給のタイミングが少しでも遅れると、凝固が進み、補給経路が閉ざされるため、ひけ巣が発生してしまいます。
ひけ巣の発生対策には、下記のような方法があります。
- 肉厚部を作らず、均肉化する
- 凝固収縮する体積分の金属を補給する
種類②:ブローホール

ブローホールとは、鋳造内に発生する丸みを帯びた空洞です。ブローホールは、鋳造のときに、空気やガスが巻き込まれることが原因で発生します。
そのため、空気やガスの流入を防止することでブローホールを防げます。ブローホールの発生対策には、下記のような方法があります。
- 射出時の空気の巻き込みを抑えるため、湯流れや射出条件を確認する
- 金型内の空気を排出するため、ベントなどの排気状態を確認する
- 離型剤や潤滑剤の使用状態、金型面に残る水分を確認する
- 溶湯の状態を確認し、ガスの混入要因を点検する
種類③:ピンホール

ピンホールとは、ブローホールよりも小さい鋳造内に発生する丸みを帯びた空洞を指します。
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https://www.lightweight-thin-diecasting.com/column/3796/
【関連記事】ダイカスト鋳造における主要不良とその対策
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弊社の鋳巣の対策方法
弊社では、ご紹介した対策方法に加え、縦型#30 高速切削加工機を使ったテスト加工も行なっております。
テスト加工
鋳巣は鋳造条件の見直しなどによって低減を図れますが、すべてを完全になくせるとは限りません。弊社では、記事で紹介しているテスト加工を通じて鋳巣の発生状況を確認しています。
具体的には、毎ロット社内のテスト用の機械で加工を実施し、鋳巣発生の有無をチェックし、合格したもののみ出荷しています。
▼コンタマシンによる内部品質確認
鋳巣についてよくある質問
鋳巣とひけ巣は同じですか?
鋳巣は鋳造品に生じる空洞の総称です。ひけ巣はそのうち、凝固収縮によって発生するものを指します。
鋳巣は外観検査だけで分かりますか?
内部だけに発生する鋳巣は、外観から確認できない場合があります。必要な検査方法は製品の用途や品質要求に応じて検討します。
鋳巣が見つかったら必ず不合格になりますか?
判定は発生位置、大きさ、用途やお客様の品質基準によって異なります。原因調査とあわせて確認が必要です。
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まとめ
本記事では、ダイカスト製品で起きる不良、鋳巣(ちゅうす)について、種類や原因、弊社で実施している対策について解説しました。鋳巣(ちゅうす)は、対策方法こそありますが、気づきにくい不良の1つです。帝産大鐘ダイカスト工業では、こういった気付きにくい不良に関しても、今回ご紹介したような製品の品質を支える様々な仕組みがあります。
生産途中に鋳巣不良による生産ラインSTOPに陥らないためにも、ダイカスト製品の鋳造は、帝産大鐘ダイカスト工業にお任せください。
鋳巣で悩んでいるなら、弊社にお問い合わせしてください。
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