会社案内

ヒートチェックとは?なぜ試験は必要?3つのヒートチェック対策をご紹介

ヒートチェックとは?なぜ試験は必要?3つのヒートチェック対策をご紹介

ヒートチェックという言葉を耳にしたことがあっても、具体的にどのようなことか知っている方は少ないのではないでしょうか。

ヒートチェックはダイカスト金型の寿命に関係するトラブルです。

事前の対策を徹底し、ヒートチェックが起きにくい状態にすることが大切です。

この記事では、ヒートチェックの解説を踏まえつつ、原因や対策をご紹介します。

 

▼弊社のダイカスト製品の製造事例はコチラからご覧いただけます。

帝産大鐘ダイカスト工業 製造事例

 

ヒートチェックとは

ヒートチックとは、ダイカスト金型の表面に亀甲状のひびが入るトラブルです。

ヒートチェック以外にも、「ヒートクラック」、「熱疲労亀裂」とも呼ばれています。

ダイカスト金型にヒートチェックが起きてしまうと、生産する製品の質は損なわれ、安定して高品質な生産が難しくなります。

 

ダイカスト金型とは

そもそも、ダイカスト金型とは何でしょうか。

ダイカスト金型とは、ダイカスト成形に用いる金型です。

ダイカスト成形では、高速かつ高圧で溶かした金属を金型に注入します。

熱を加えた後に冷却を行うことで、製品を凝固させる仕組みです。

少ない手順で簡単に複雑な形状の製品でも生産できることから、幅広く利用されている加工方法です。

特に車の部品などの大量生産に用いられています。

ダイカスト鋳造のメリットとして、複雑な形状の部品でも高精度で生産できる点が挙げられます。

ただ、ヒートチェックが起きてしまうと精度が損なわれます。

ダイカスト鋳造では、金型に加熱と冷却を繰り返すことで製品を生産します。

製品を大量生産するとなれば、加熱と冷却を何度も繰り返すことになるため、ダイカスト金型には大きな負担がかかるでしょう。

負担が蓄積すると、ダイカスト金型にヒートチェックが発生し使えなくなってしまいます。

【関連記事】ダイカスト金型とは?ダイカストメーカーが金型メンテできるメリットもご紹介

 

ヒートチェックが生じる原因

ヒートチェックが生じる原因を2つ解説します。

  1. 加熱と冷却の繰り返し
  2. 不適切な表面処理

 

原因①:加熱と冷却の繰り返し

ヒートチェックが生じる原因の1つ目は、「加熱と冷却の繰り返し」です。

ダイカスト成形で商品を大量生産するなら、加熱と冷却の繰り返しは避けられません。

金型には寿命があり、加熱と冷却を繰り返せば繰り返すほど寿命は短くなります。

ダイカスト金型を利用して商品を大量生産するなら受け入れるしかありません。

 

原因②:不適切な表面処理

ヒートチェックが生じる原因の2つ目は、「不適切な表面処理」です。

ダイカスト金型を利用しつづければ、いつかは寿命がきて使えなくなります。

ただ、適切な表面処理を施しておけば寿命を伸ばせます。

酸化防止や特定の成分を減らすなどの表面処理が重要です。

ヒートチェックを防止する表面処理を怠っていると、金型はすぐに使い物にならなくなるでしょう。

【関連記事】アルミダイカストの表面処理について徹底解説!メリットとデメリットも紹介

 

ヒートチェック試験が必要な理由

ヒートチェック試験とは、金属に急速な温度変化を与えることで耐久性を評価する試験です。

ダイカスト金型を導入する前に、どのくらいヒートチェックに耐性があるかを確認するために行われています。

ヒートチェック試験が必要な理由を2つ解説します。

  1. 万能な表面処理はないから
  2. 後からの対策が難しいから

 

理由①:万能な表面処理はないから

ヒートチェック試験が必要な理由の1つ目は、「万能な表面処理はないから」です。

金属の表面処理にはさまざまな方法があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。

ヒートチェック試験を行うことで、金型として適切な処理が行われているかを確認できます。

 

理由②:後からの対策が難しいから

ヒートチェック試験が必要な理由の2つ目は、「後からの対策が難しいから」です。

ダイカスト金型に表面処理を施すのは導入の前段階です。

後からの対策は難しいでしょう。

そのため、事前のヒートチェック試験は欠かせません。

 

ヒートチェックを生じさせないための対策

ヒートチェックを生じさせないための対策を3つご紹介します。

  1. 適切な表面処理を施す
  2. 試験を怠らない
  3. ヒートチェックに精通した企業の金型を使用する

 

対策①:適切な表面処理を施す

ヒートチェックを生じさせないための対策の1つ目は、「適切な表面処理を施すこと」です。

ダイカスト金型に表面処理を施すなら、ヒートチェック対策に適した表面処理を施す必要があります。

ニッケルやクロムなどにより酸化を防いだり、炭素やモリブデンなどの成分を減らしたりすることが有効です。

 

対策②:試験を怠らない

ヒートチェックを生じさせないための対策の2つ目は、「試験を怠らないこと」です。

ヒートチェック試験を行わなければ、ダイカスト金型に適切な処理が施されているかをデータとして確認できません。

ダイカスト金型を導入した後で加工を施すのは難しいため、事前の試験は重要です。

 

対策③:ヒートチェックに精通した企業の金型を使用する

ヒートチェックを生じさせないための対策の3つ目は、「ヒートチェックに精通した企業の金型を使用すること」です。

ヒートチェックは、ダイカスト金型の寿命を決める大きな要因です。

また、金型の生産には専門的な技術と知識が必要です。

ダイカスト金型を効率的に利用したいなら、ヒートチェックに精通した企業の金型を導入すべきでしょう。

 

まとめ

今回はヒートチェックについて、原因や対策について解説しました。

ヒートチェック対策を徹底すれば、ダイカスト金型の寿命は延びます。

効率的にダイカスト成形で製品を生産したいなら、ヒートチェックを意識しましょう。

 

【関連記事】アルミダイカストに熱処理は不可能?熱処理の方法・メリットを紹介!
【関連記事】ダイカストの欠陥が起きる理由|欠陥13個の原因と対策を紹介!
【関連記事】ダイカストで製造できる製品例をご紹介
【関連記事】ダイカストのインサート成形のメリット8つをわかりやすく紹介!
【関連記事】いまさら聞けない方へ!アルミダイキャストの強度はどのくらい高いか解説

 

▼弊社のダイカスト製品の製造事例はコチラからご覧いただけます。

帝産大鐘ダイカスト工業 製造事例

一覧に戻る
  • UKASISO9001:2015 認証取得
  • M-EMS
  • J-GoodTech
ページトップへ