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鋳造で起こる引け巣とは?種類や他の欠陥との違い、発生の原因を解説

鋳造で起こる引け巣とは?種類や他の欠陥との違い、発生の原因を解説

ダイカスト鋳造で起きる欠陥の一種に引け巣があります。

引け巣が起こると、部品がもろくなって品質が低下する恐れがある上に、問題が内部で起こるため見た目では見つけにくいケースも存在します。

今回は、引け巣とはどのような欠陥なのか、何が原因となって起こるのかについて解説します。

 

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帝産大鐘ダイカスト工業 製造事例

 

鋳造欠陥の引け巣とは?

完成した部品の中に大きな空洞を生じてしまう状態を引け巣といいます。

内側に隙間ができるタイプの不良は鋳巣または巣と呼ばれ、いくつか種類があり、例えば、もっと細かい気泡のような空洞の場合はざく巣といわれます。

こうした欠陥のなかで典型的な事例が引け巣です。

隙間が生じてしまった部分は当然耐久力が低下してもろくなり、品質低下につながります。

引け巣が発生した鋳造品は、部品の張引に対する強度を表す引張り強さ、変性のしやすさである伸びが正規のものと比べて劣り、強度が低下するとともに加工しにくくなります。

 

内引け巣と外引け巣の違い

引け巣は大きく内引け巣、外引け巣に分かれます。

内引け巣は鋳物の中側で起こる引け巣で、鋳物の表面にへこみが生まれるものを外引け巣といいます。

一般的に引け巣という言葉を使う場合、内引け巣を指しています。

内引け巣は外見からは発見しづらいので、X線やCTを用いて検出する場合もあります。

鋳型に注がれた溶湯は外側から固まっていくため、引け巣の多くは部品の中に起こります。

しかし、外側にもろい部分があれば内部の収縮に引き込まれて表面にへこみができます。

鋳物の下面は湯圧がかかっているためへこみになりにくく、多くの場合、外引け巣は部品の上側に起こります。

 

引け巣が起きる原因:金属の収縮

引け巣が起きる理由は、鋳型に注ぎ込まれた溶湯が固まるときに生じる体積の減少です。

金属には液体から固体に変化するとき、体積が減る性質があり、凝固収縮と呼ばれます。

なかには、ケイ素やビスマスのように逆に膨張するものもありますが、鉄やアルミなど鋳造で使われるものは縮むほうが一般的です。

金属原子は、液体の状態では自由に動くことができるため不規則な並びをしていて、それぞれに隙間が開いています。

しかし、固体になると規則正しく並び、ぴったり詰まった状態になるため、隙間部分のスペースが余って大きな空洞ができ、引け巣が生まれます。

原子同士の不規則な隙間からできたため形状は複雑で、多くの場合、最後に固まる部分で起こりやすいとされています。

鋳造では、ドロドロに溶かした金属である溶湯を型に流し込んで部品を製造します。

溶湯の温度は数百度から千度を超えることもあり、鋳型の温度はこれより低いので、流し込んだ金属は型と接している外側から固まっていきます。

そのため、引け巣が特によく起こるのは部品の中心部です。

通常は、対策として必要量より多めに注湯する押し湯が行われています。

しかし、鋳物が外から凝固していくと、途中で内部まで十分に行き届かなくなってしまうため完全には防止できません。

 

引け巣とブローホールの違い

引け巣とよく似た欠陥にブローホールがあります。

ブローホールは別名ガスホールや吹かれとも呼ばれ、同様に、出来上がった部品に空洞が起こるのですが形状やでき方が異なります。

引け巣が状態変化の過程で起きるのに対して、こちらは注湯の際に空気などの不純物が溶けた金属に混じってしまい、固まったときに空洞になります。

ブローホールによる空洞は、引け巣のように複雑ではなく、気泡に似た丸く滑らかな形をしています。

ブローホールがもたらす強度低下は引け巣ほどではないともいわれますが、ガスの種類により変色や光沢を発生させることがあり、こちらも防止すべき欠陥といえます。

 

引け巣の対策には高い技術力と知識が必要

部品の強度を低下させてしまう引け巣は決して放っておいていいとはいえません。

しかし、通常の対策だけでは防ぎきれない場合もあり、対処が難しい欠陥といえます。

ダイカスト鋳造では防ぎにくい欠陥なのも事実ですが、全く対処できないわけではありません。

例えば、湯だまりを作って完成した鋳物以外の場所に空洞を発生させるといった対処法も存在します。

しかし、実現するのは簡単ではなく、鋳造に関する高い専門知識とそれを活かせる確かな技術が必要です。

もし、自社の製造ラインで起こる引け巣にお困りのときは、こうした高い技術力をもつ会社に依頼してみるのも1つの方法です。

 

まとめ

溶湯が固まるときに起こる引け巣は、空洞を生み出す上に防ぐのが難しいやっかいな欠陥の1つです。

ですが、放置していると部品の強度低下を引き起こし、品質検査やその後の加工段階でさらに大きな問題につながります。

引け巣を無くすのは困難なように思えますが、決して対策が存在しないわけではなく、ダイカスト鋳造に関する高い知識や技術をもった業者であれば対策できます。

引け巣を無くしたいとお考えの際は、鋳造への確かな実績をもつ会社に任せてみてください。

 

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